「多重債務と孤独の中で、車が味方をしてくれた」

車とお金の話

「もう全部終わりやな」と思った時期がある。

金もない。仕事もない。将来も全く見えない。

そんなときに、俺を支えてくれたのは――車やった。

それまでただの“移動手段”やと思ってた存在が、

あのときから、**俺にとっての“逃げ道”**になった。

車はただの道具やなかった

生活がしんどくて、家にもおれへん。

人と関わるのもしんどい、どこにも行く気がせん。

そんなときに、とりあえず車に乗ってエンジンをかけた。

何時間もコンビニの駐車場でぼーっとしたり、

無意味に遠回りして帰ったり。

それだけで、なんとなく「動けた」という感覚が残った。

あの時間がなかったら、俺はもっと深いところまで沈んでたと思う。

エンジン音が“まだ大丈夫や”って教えてくれた

家にいると、ネガティブなことばかり考えてまう。

「督促どうしよう」「次の支払いは」「電話怖い」…

でも車に乗ってるときだけは、不思議と落ち着いていられた。

エンジンかけて、アクセル踏んで、音楽かける。

たったそれだけやのに、「まだ大丈夫や」って自分に言い聞かせられた。

あのときの車は、逃げ場であり、呼吸できる場所やった。

車があったから、外に出る勇気が出た

再起しようと思っても、心が折れてたら体は動かん。

でも車があったから、まずは外に出れた。

着替えて、エンジンかけて、面接に向かう。

電車じゃなくて、誰にも見られずに移動できたことが

当時の俺にはものすごく大きかった。

車は“もうひとつの部屋”みたいな存在になった

今でもそうやけど、車は俺にとって「安心できる場所」や。

音楽かけて、缶コーヒー飲みながら、コンビニの駐車場でひと休み。

何かから逃げてるわけやない。

ただ、自分を立て直すための時間がそこにある。

あの時間があるから、また頑張ろうと思える。

「持ってるだけで安心できる」存在って、案外少ない

金でも人間関係でも仕事でも、「これがあるから大丈夫や」って言えるもの、

実際あんまりない。

でも車はちがった。

どんなに落ち込んでも、車の鍵がポケットにあればちょっと安心できた。

車があるだけで、「明日、どこかには行ける」って思える。

それだけで、精神的な逃げ道になる。

俺にとっての車は、“移動できるシェルター”やった。

車の中で泣いた夜もある

誰にも言えん悩み、吐き出す場所もなかった。

だから、夜中に車を出して、人気のない道をゆっくり走って、

車の中でひとりで泣いた夜もある。

誰にも見られへんし、誰にもジャッジされへん。

そんな空間が、どれだけ救いになったか。

エアコンの音と、ウインカーのカチカチ音と、

心の中のモヤモヤだけが響いてた。

でもその時間があったから、また立て直せたんやと思ってる。

車の維持費って、実は“自分を守るためのコスト”かもしれん

確かに車を持つにはお金がかかる。

税金、保険、ガソリン代、メンテナンス費用――

でもな、それは**「心を守るためのコスト」**って考え方もできると思う。

スマホ代とか、家賃とか、水道光熱費と同じ。

「生活に必要なもの」なんや。

車を持てるかどうかじゃなくて、「どう維持していくか」が大事や。

“逃げてもいい場所”があるから、また前を向ける

強がらなくてもええと思う。

逃げるのがあかんことやって思ってた時期もあるけど、

逃げる場所があるからこそ、人は踏ん張れる。

俺にとって、その逃げ場が「車」やった。

いま同じように、毎日が苦しくて、どこにも逃げ場がない人がいたら、

声を大にして言いたい。

「車って、思ってるよりでかい味方になるで」って。

まとめ:車は、俺の“セーフティネット”やった

車なんて贅沢や、って言う人もおる。

けど俺にとっては、車は命綱で、心の避難所で、生活を立て直すための拠点やった。

お金がない、余裕がない、でも車がある。

それだけで、救われる瞬間がある。

この記事が、誰かの“逃げ場のヒント”になれば嬉しい。

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