介護職って外から見ると、「人に優しい人たちが働いている」「志の高い人の仕事」みたいなイメージを持たれることが多い。
でも実際に中に入ってみると、そんな理想とはかけ離れた現場があることもまた事実。
今回は、**介護職の現場で起きている“当たり前すぎて誰も疑わないおかしさ”**について、有資格者の目線からリアルに伝えていく。
◆ 資格がなくても働ける現場の落とし穴
まず前提として、介護職は施設によって無資格でも働ける現場がある。
たとえば、
・デイサービス
・老健(介護老人保健施設)
・特養(特別養護老人ホーム)
などは、人手不足の影響もあり、無資格でもすぐに働けるケースが多い。
一方で、**サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)**は少し事情が違う。
サ高住では、提供される介護サービスは**“訪問介護”という形式になるため、
実際にケアを行うスタッフは訪問介護員=初任者研修以上の資格が必要**となるのが一般的や。
この「誰でも働ける現場」と「資格が必須の現場」が混在していることで、介護業界全体にムラが生まれている。
◆ 志がない人が集まりやすい構造
「資格がなくても働ける」こと自体は、間口を広げる意味では悪くない。
でも現実には、“とりあえずの仕事”として選ぶ人も多い。
中には、
- 介護のことをほとんど知らない
- 志なんて一切なく、生活のためだけに働いている
- 指導しても受け入れない、学ぶ姿勢がない
こういう人も普通に混じってくる。
そして、その人たちが現場の“空気”を壊していく。
◆ スピーチロックが当たり前に行われていた現場
特に衝撃やったのが、スピーチロックが日常的に行われていたこと。
- 「今は黙ってて!」
- 「何回も言わないで!」
- 「はいはい、もう聞こえてるよ」
こういった言葉が、怒鳴り声でもなく、ただの“日常会話”のように飛び交っていた。
周りの職員も誰も止めない。
誰も疑問に思わない。
それが一番恐ろしかった。
有資格者から見れば、それは心理的虐待の入り口や。
でも、資格のない人間にとっては「普通の対応」。
この認識のズレが、一番深くて危険やった。
◆ 指摘しても、もみ消される現実
当然、このままじゃいかんと思って、施設の上司に報告したこともある。
けど返ってきたのは、
「注意はしておくから、あまり大きくしないで」
「その人が辞めるとシフトが回らないから」
つまり、“人手不足”を理由に事実はスルー。
どれだけ倫理的に問題があっても、
どれだけ現場が荒れていても、
“人がいない”という一点で、全てが握り潰される現実がそこにはあった。
◆ 世間とズレてる人間が普通に働いている
もっと深刻なのは、「そもそも人として危うい人」が、介護職として働いていること。
- 社会常識が通じない
- 感情の起伏が激しい
- 注意されると逆ギレ
- 利用者より自分を優先する
正直、「この人、人格障害ちゃうか?」と思うような人が、平然と現場に立っていた。
しかも、そういう人に限って何年も居座ってる。
◆ 職場選びがすべて。資格だけじゃ守れない
介護職で働くなら、どの現場に入るかが命より大事。
求人票の情報だけで選んだらあかん。
- 見学して職員の雰囲気を感じる
- 教育体制があるか確認する
- 「理念」より「人の表情・声かけ」を見る
それだけで、自分の未来が全然変わる。
◆ まとめ:理想だけじゃ耐えられない現場もある
介護は素晴らしい仕事やと思う。
でも、志ある人間が“空気の悪い現場”に潰されていくのも、これまで何度も見てきた。
資格があっても、やる気があっても、
“その現場”が良くなければ何も報われない。
だからこそ、自分を守る目を持って、
現場を選ぶ力をつけてほしい。
それが、介護の世界で長く続けるために絶対必要なことやと思う。
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